原料の違いによる性質
石灰と同質のものは石灰岩のほか貝殻(海・淡水を問わない)を焼いても製造が可能で、現在では貝灰と呼ばれ、頼長文倉で戸に塗ったという「蠣灰」はこれに当ります。
原料の違いによる性質の差はそれほどないので(一般に石灰は純白のものが得やすく、逆に貝灰の方は乾燥時のひび割れが少ないという程度の違いはあるが、化学成分は同じである)、頼長文倉がなぜ石灰と蠣灰を使いわけたのか分明でないが、ともかく当時貝灰も使用されていたことはこの外壁リフォーム資料から確実です。
なお中国では石灰よりも貝灰の歴史の方が古く、またわが国でも古墳時代以前に、既に貝灰を知っていたという説も一部にあることを付言しておきたいですね。